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6/26 シティ127(TB)

☆6/26 コミックシティ東京127/Cult7/TB/ユ-9b

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※当日は上のポスターを目印にしていただければ嬉しいです。イラストは、いちい様(grass notes)よるものです。

※折りたたみ記事に、本文サンプルと、いちいさんの表紙ラフがあります。サンプル本文にごく一部、18禁要素が入っていますのでご注意下さい。

※小説18禁/100円

※オフセットにします(値段変更ナシ)。書店委託は後日記載します。 「それに名前はない」ラフ

※本文抜粋

 どうでもいいことに考えを巡らせている自分に呆れ、頭を振りながらマシンの速度をさらに上げようとしたときだった。
「っうお、きゅうじゅう、はち、きゅうじゅう、きゅ……っ……ぐおっ、も、ダメだ、これ以上」
 バタッと仰向けになる虎徹は額にびっしり汗を浮かべ、情けないほどにはあはあと息を切らしている。トレーニングウェアが汗で張り付き、逞しい胸が激しく浮いたりへこんだりしている様子をちらっと横目で眺め、バーナビーはため息をつきながらランニングマシンの速度を落とした。
「腹筋が百回もできないなんてどうかしてるんじゃないですか?スーツの性能に頼りすぎなんじゃないですか」
「んな、ことね、っつうの……ちゃんと、負荷をかけて……」
「ハアハアしながら言われても説得力ゼロです」
「バァーカ、ひとのはなし……、最後まで、聞けよ」
 まだ息が荒い虎徹が両腕をぐいっと突きつけてきた。

(中略)

「冗談でも? それにしちゃいやに慣れてますよね。正義のヒーローが、じつは遊び上手だとかバレたらおもしろい。マスコミに追いかけ回されないように気をつけてくださいよ。女にだらしないヒーローなんて見たくない。僕にまで迷惑かけないでほしいな」
「だから、遊んでねえつってんだろうが」
「じゃあ、なんでさっきから僕に触りっぱなしなんですか。触れるなら誰でもいいんですか。ここから先、妙な展開になっても知りませんよ」
「妙な展開?」
「こういう、展開ですよ」
 バーナビーは顔を近づけ、虎徹の耳たぶにふっと吐息を吹きかけた。
 けっして誘うつもりではない。ただ、からかうだけだ。これで虎徹が引き下がるなら、それまでのことだ。
 過剰な期待をするなと自分に言い聞かせて、バーナビーはくちびるの端を吊り上げた。
「おっ、おまえ……!」
 目を丸くしている虎徹の耳たぶが、みるみるうちに真っ赤になっていくことをせせら笑った。
「さすが、ポイントゼロ男とブルーローズに罵られるだけありあますね」
 憎まれ口を叩く裏側で、ひと匙の残念な気分も味わっていた。

(中略)

「……もう、なんだよ、……やっぱり、やめたほうがいいか」
「違います」
「じゃ、……挿れていいのか?」

(中略)

 急に顔を寄せてきた虎徹が顎を掴んでくる。
「あるんだよ」
「……え」
 真剣な声に頬が強張った。
「これからも散々あるに決まってんだろ。おまえ、まさか、さっきのは冗談でした、とか言うつもりじゃねえだろうな」
「それは……でも、あなたも俺も仕事上のパートナーというだけで、なにも約束を交わしたわけじゃない。そもそも男同士なんだから、一度寝たところでこれ以上の関係には発展しませんよ。それともなんですか? たまに慰め合う関係にでもなりますか」